神戸市長田区久保町の住宅密集地の中で鉄骨3階建てを建てるプロジェクトです
明日からの鉄骨建て方に備え「カニクレーン」と呼ばれる、狭小地用クレーンが搬入されました
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「つるぞう君」の名前が誇らしげですね
明日から約10日間、頑張ってもらいましょう
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この細い路地から鉄骨が搬入されます
一番狭いところで、道幅有効1.4m・・・ホンマに狭いです
そして昨日の鉄骨工場検査
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寸法測定をして |
問題なく合格です
ここで神戸のお話を・・・兵庫区、長田区、須磨区の神戸の西方3区は20年前の震災で大きな被害を受けながらも、燃えなかった街では、昔ながらの狭い路地に2階建ての木造住宅がビッシリ建っていたのですが、居住者が居なくなり、借家だったところは解体されて更地になり、個人所有の家はそのまま放置されているところもあり、「虫食い状」に空き地ができつつあります。
今回のサルバスビルは、「4件分の敷地がまとまった。しかし、幅2mも無い路地でしか広い道と結ばれていない」という、一般論で言えば「諦めましょう」となる場所ですが、病院に隣接するので、「頑張って建てましょう」ということになった経緯があります。
こういう街区が多くあるのですが、広い道路に面した古い家が売りに出ると、さっと解体してすぐに建ってしまい、街区の奥側が塞がれたままになる・・・ということを繰り返してばかりで改善されてゆきません。
広い道に面した土地が売りにでたとき、暫くは駐車場か移設できる簡易な建築に使いながら、街区の奥に幅4m以上の道が付けられるまで待ってから敷地をまとめて建築計画をたてる・・・ということをやらないと、どんどん「虫食い」が酷くなり、若い人から見向きもされない街になってゆくでしょう。
そういう面もあわせて、どう改善してゆけるか、木テナーの「建築としての中継ぎ役」と今回の鉄骨3階建て工事で、一連のストーリーはできました。
あとはどう実践してゆけるか。
「金が無い」「人が足りない」だけ言っていればいい行政とは違い、僕らは何らかの形で改善方向に動かしてゆかなければ、消費税再増税や30歳代の人口減少でやがて仕事も枯れてしまいますからね。
というお話を
明石海岸と神戸元町の設計事務所「スペースプロ」から御伝えしました
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